
やあ、(百魔の主を書いている)葵です。(@Aoi_Yamato_100)
戦記×ファンタジーの組み合わせが好きならこの漫画を読め!
『将国のアルタイル』という戦記ファンタジー漫画がめちゃくちゃおもしろかったので今回はそのおもしろさについて語ります。
これこそが求めていた戦記ファンタジーだ!【将国のアルタイル】
【あらすじ】
ここではない世界、いまではない時代。
将軍(パシャ)と呼ばれる為政者たちの治める草原と砂漠の国・トルキエ将国。隣国・バルトライン帝国との戦争から12年、交易で得た巨万の富をもって復興を遂げたトルキエに、再び帝国の魔の手が迫る・・・。
就任10日目の新米将軍・マフムート、犬鷲・イスカンダルを相棒に国家間に渦巻く陰謀と策略を切り裂く!
とにかく世界観がしっかりしている(リアリティの高さ)
将国のアルタイルは、戦記色の強いファンタジー漫画です。
都市国家的な国がいくつもある中で、トルキエ将国と呼ばれる13人の将軍によって運営される国が最初の舞台。
主人公は犬鷲の将軍と呼ばれる美形の最年少将軍マフムート。

作者さんの筆力が非常に高く、とにかくキャラクターが美しいですが、マフムートは見た目にそぐわず主人公らしい青臭さと正義感、そしてたしかな実力を持った少年で、とても好感が持てます。
そして、この作品の最大の魅力はなんといっても、
しっかり描かれた各国家の「在り様」。
どこの国(街)がどういう文化で、そこに住む人たちはどういう考えを持っているのか。
そういったことがしっかりと描かれているから、世界観にも説得力(リアリティ)があります。
もちろん国家間の戦いの描写も良く書かれていて、ひとつの世界で繰り広げられる「歴史」みたいなものにひたれる作品。
わたくしごとにはなりますが、『百魔の主』が好きな方はまず楽しめると思います。
22巻を題材に『将国のアルタイル』の魅力を語ってみる
将国のアルタイル22巻がめちゃくちゃ熱かったので併せて魅力を語ります。

作品の雰囲気をもっと知りたいって人は先に読んでもいいかも!
トルキエ将国 VS バルトライン帝国が激化
前巻から引き続き、トルキエ将国VSバルトライン帝国の戦争が繰り広げられます。
金色の町アルトゥンで繰り広げられる戦略と戦術の嵐。
そして毒薬のザガノス将軍の城壁の町ミュール攻略戦もかなりアツい。

こんな感じでガチガチのファンタジー戦記が読める!
金色の町でマフムートの頭脳が閃く(防衛戦)
今巻ではマフムート自身が戦うシーンはありませんでしたが、そのかわり金色の町アルトゥンにてその戦術の腕をいかんなく発揮していました。
帝国も帝国で、さすがの地力を見せつけ、マフムートが敷いた何層にもおよぶ罠の数々をかわしますが、最後は町という財産そのものを使った大戦術の前に倒れます。

マフムートはもちろん主人公としてすごいかっこよかったんだけど、バルトライン帝国の将もまた只者ではないという描写が非常にうまくて、群像劇好きなわたしにはかなり響きました。

こういう描写ホント好き。
一方の城壁の町ミュールでは(侵略戦)
ザガノス将軍の毒薬っぷりがヤバかった。


実際に毒薬を使うから毒薬のザガノスと呼ばれるわけだけど、こいつの場合は戦略の志向性も毒薬じみている。
しかし、これこそが戦争であり、そして戦略であるという、この世界観におけるリアリティというものを、ザガノスが表現してくれていたように思います。

こんな感じでキャラクターに『○○の』って異名がついているから、どういうキャラなのか非常にわかりやすい。
各国家の背景や設定がやっぱりすばらしい
将国のアルタイルは、各国家がどういう土地で、どういう文化が発展してきたか、あるいは発展しなかったか、というのが本当によく練られています。
そうした国家ごとの背景がしっかり描かれているので、戦争シーンでの戦略や戦術に高いリアリティがこもります。

こういう丁寧さはすごく好きだし、見習いたいと思う。
将国のアルタイル22巻では、痩せた土地で水運輸送の発達しなかったバルトラインと、海の都であり活発な水運商業が発達した海の都ヴェネディックの対比が特にすばらしかった。
まとめ:将国のアルタイル22巻は戦記的要素が充実
将国のアルタイル22巻はこれまでの巻の中でも特に戦記的シーンが充実していた巻でした。
マフムートの成長も見られたし、ザガノスのヤバさも見られたし、海の都ヴェネディックとの援軍シーンなんか戦記モノの醍醐味ともいえるワクワク感と迫力でした。
そんな中で、拘留されていたバルトライン帝国の筆頭大臣・ルイがついに解放され、この得体のしれない稀代の戦術家がここから戦況にどういう影響をもたらすのか、とても楽しみです。


こんな感じで敵国にも魅力のあるキャラクターが多いのが良いところ。
余談
レレデリク様(敵キャラ)がとてもお美しい。
レレデリク様がいるだけでこの漫画を読む価値がある(断言)。
