スーパー漫画編集者『林士平』氏のインタビュー記事から学ぶ創作術
やあ、葵です。(@Aoi_Yamato_100)
林士平さんという編集者をご存じでしょうか。
私のブログでも『完全無欠のエンタメ』として紹介した『SPY×FAMILY』や、シンプルだけど実は超練られてる『チェンソーマン』などを担当している集英社のスーパー編集者です。
まさに現代のヒットメーカーと呼ぶべき林氏ですが、漫画サイト『アル』においてインタビューを受けており、その中で非常に物書きたちにとって参考になる知見を披露してくれています。
このインタビュー記事マジですばらしい!
実際にどんな話をされているのかは原文を読んでもらうとして、私なりに「ここが特に大事!」と思った部分について、自分の備忘録がてらまとめておこうと思います。
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スーパー編集者『林士平』氏に学ぶ創作術【3つのポイント】
林氏は個人でツイッターもやっているので気になる人はフォローすべし。
インタビュー受けました!
お暇なら読んで頂ければ〜。 https://t.co/cKKkfWtxDe— 林士平(りんしへい) (@SHIHEILIN) October 4, 2019
で、実際にこのインタビュー記事を読んで、実際に面白い作品を作るにあたって特に大事だと思ったポイントを3つに絞って書いていきます。
家族や仲間との絆というテーマ
周知の通り、現代社会では家族のつながりの希薄化が進行し、「仲が良い家族への憧れ」を持つ人が増えていると思います。だからこそ、血縁がなくとも仲良く暮らしている家族の物語は、時代の要請と合致しているし、観客や読者に希望を与えるのだと思います。
これは私自身も最近思うことです。
現代といっても実はかなり前からこういった『家族』や『仲間』をテーマにした作品は強いなぁと感じます。
実際、私が書いた作品の中でも、人気が出やすいのはこういった『血は繋がらないけど固い絆がある』キャラクターたちを書いた作品でした。
これって現代だとなかなか手に入れられない物です。
青春時代ならまだしも、大人になればなるほどそういった関係性を構築するのが難しいように思います。
だからこそ、創作物としてこういった家族や友情をテーマに描くことで、心地よさを覚える居場所をを提供することができる。
メインテーマでなくとも、自分の作品にこういう要素を意識的に入れてみるのは大切かもしれない。
キャラクターの感情と行動に矛盾がないこと
結局のところ、「自分が描きたい物語の主人公が、なぜそのキャラクターになったのか」を説明できることが、何より大切だと思うんです。僕が思う良い主人公の条件は、物語のなかで描写される「感情」と「行動」に矛盾がなく、読者が彼なり彼女なりの振る舞いを見ていて納得感を持てること。
これ超重要。
『魅力的なキャラクターの作り方!2つのステップを実例付きで解説』という記事でも書いたとおり、魅力的なキャラクターは動機がしっかりしています。
動機の背景も併せてしっかり作りこむことで、その行動原理がブレることがなくなります。
まさに林氏が言っているのがキャラクターの動機がブレていないこと。
彼らしい、彼女らしい、キャラクターとしてのリアリティがしっかりあること。
キャラクターがある出来事に対して抱く『感情』と、それを受けたうえで取る『行動』にブレがないことは、人間を描くうえでこれ以上ない大切な要素です。
自分が思う面白さを追求する
「面白いマンガを描く」この一点さえ突き詰めれば大体の悩みは解決すると思っています。作り手は「自分が思う面白さが何なのか」を探して描き続けるしかないし、そこに正解があるのではないでしょうか。
これは心構えの話でもあります。
私もさんざん色々『どうすれば人気作を書けるか』『どうすれば書籍化できるか』なんて考えてきましたが、結局のところは面白いものを書くしかない。
そしてその面白さがなんなのかを、自分の価値観の中で突き詰めるしかないと思っています。
『やあ、葵です。』の創作関係の記事の中でさんざん言っていることですが、自分が心から面白いと思えないものを書くのは超難しいです。
もちろんある程度寄せることはできますが、小説のような手間のかかるものを書ききるには、絶対に自分の『好き』が必要になります。
『好き』なしでやれるならある意味天才だし、むしろ小説以外でその才覚を発揮した方が効率的。(目的によるけど)
だから、自分の中にある『面白い』は、できるだけ言語化できるようにしておくと良いと思います。
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まとめ:かなり本質的なポイントがこのインタビューには含まれている
ということでまとめるとこんな感じ。
今回の創作論のポイント
- 家族や仲間というテーマは強いよ
- キャラクターは感情と行動に矛盾がないことを意識しよう
- 自分の面白さを突き止めよう
道に迷ったときはぜひこのポイントを念頭に自分の作品を見返してみましょう。