大衆心理について核心をついていると思った学術書(哲学書)を紹介する

やあ、(百魔の主を書いている兼業作家の)葵です。(@Aoi_Yamato_100

社会学や政治学の名著って大衆心理を的確に指摘しているものが多い。

社会の外観は科学技術の発展によって姿かたちを変えているけれど、その中で生活する人間の心理は案外変わっていません。

私は小説を書く上で、

『人間ってどういう生き物なんだろう?』

というのを凡人なりに考えるようにしています。

そんな中で、実際に読んで「なるほど」と思ったちょっと古い学術書(哲学書)をご紹介します。

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大衆心理について的確に言語化した名著【2選】

ちなみに今回紹介する学術書はハイパー名著です。

なので、すでに読んでいる人もいるかもしれないけど、そんな人もこの機会に読み返すとより学びが深くなるのでオススメ。

世論(上下):W.リップマン(著)

リップマン(1889‐1974)が『世論』を書いた動機は、第1次大戦後の混乱の原因究明にあった(1922年刊)。

にも拘らず我々がこの書を手にすると、あたかも現在を分析し警告を発しているかのような切迫感を覚える。

それは、大衆心理がいかに形成されるかを出発点として、人間と環境の基本的な関係を、イメージの概念から明晰に解いているからだ。

これは本当によく書かれていた。

著者のウォルター・リップマンは根っからの哲学者ではありません。

リップマンはいわゆるジャーナリストです。(政治評論家と評されることも)

現代における心理学的な意味での「ステレオタイプ」という言葉を生み出した人としても知られています。

そんなリップマンが、大衆心理というものがいかにして形成されるかを、論理的に、かつ明晰に分析し、腑に落ちるような見事な説明をしたのがこの『世論』という作品。

誰もが『なんとなく享受している心理の動き』が言語化されているので、今を生きる上でも大きな学びになります。

私が読んできた白表紙の岩波文庫本の中でも1・2を争う名著

岩波系の本の中でも特に読みやすいのがまた良いところ。

大衆の反逆:オルテガ・イ・ガセット

1930年刊行の大衆社会論の嚆矢。

20世紀は「何世紀にもわたる不断の発展の末に現われたものでありながら、一つの出発点、一つの夜明け、一つの発端、一つの揺籃期であるかのように見える時代」、過去の模範や規範から断絶した時代。

こうして、「生の増大」と「時代の高さ」のなかから『大衆』が誕生する。

諸権利を主張するばかりで、自らにたのむところ少なく、しかも凡庸たることの権利までも要求する大衆。

オルテガはこの『大衆』に『真の貴族』を対置する。

「生・理性」の哲学によってみちびかれた、予言と警世の書。(Amazon紹介文

あらすじはなんだか難しそうだけど、こちらも大衆というものについてズバリ言語化している名著。

上で紹介した『世論』以上に名前は知られている。

原著が難しいかなぁ、と思う人はこちらもオススメ!

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