『王様ランキング』がとんでもねえ漫画だった件について【感想/評価】
やあ、葵です。(@Aoi_Yamato_100)
漫画を探しているとちょくちょく見かける話題の『王様ランキング』という漫画を読みました。
漫画に関してはよく表紙買いをする葵なので、実は絵で敬遠していたところはあるのですが、実際読んでみたら――
とんでもねえ漫画だった。(面白さという意味で)
なんだこれ、なに、これ……?
高度な神の御業じゃん。
タップできる目次
王様ランキングの面白さがヤバい
おすすめ度
(最高に良い!)
作者の十日草輔さんはもともと絵本の分野で大賞を取ったことのある方ということで、言われてみれば絵本的な要素もあるように思えます。
ちなみに絵本って子ども向けだけど一番作るのに技術がいる媒体なんだよね。
簡単なあらすじ
王族の長男で、巨人の両親を持ちながらも、自身は体が小さく、短剣すらまともに振れないほど非力な王子ボッジ。
amazon公式紹介文
しかも耳が聞こえず、言葉が話せないボッジは、周りからは次期王の器ではないと噂され、どこか空虚な毎日を過ごしていた。
しかし、ひょんなことから心が通じる「カゲ」という友達を得て、人生が輝き始める。
ストーリー展開のテンポとわかりやすさがすごい
簡単に本作の話の流れを要約すると、
非力でみんなからバカにされている主人公のボッジが、それでもめげずに「立派な王様」になるために奮闘するお話。
虐げられている主人公が、それでも前を向くというタイプのストーリー類型は、感情移入の装置として多く使われるものですが、王様ランキングもその王道に則っています。
この描写があんまり長いと読む方も疲れてしまいますが、魅せ方は重すぎず軽すぎず、適度だったな、という印象。
無論、わかりやすさという点では王道ゆえに高く感じられますが、舞台設定がシンプルなのでよりいっそう主人公の心理描写に意識が集中しやすいです。
最初から設定等を羅列されると読者がおいてけぼりにされることがありますが、その点はまったく問題なく、冒頭の書き方としてはお手本にするレベルのものだと思います。
力はない、けれどその優しい心が周囲の人々を動かしていく
ベタだよ。超ベタ。
でもだからこそ心が震えるんだ。
主人公のボッジは父であり最強と言われた前王と比べると本当にその息子なのかと思うほどに非力です。
しかし、苦境にもめげずにその優しい心でもって人々や動物に接する姿は、感動します。
ホント、「こういうの感動するよね」っていうので古くから使い古された展開なんだけど、やっぱり何度読んでも感動してしまう。
こういうものを見ると、人間はもともとそういうものに感動する良い動物なんじゃないかとすら思えてくる。
1巻を読み終えるころには「ボッジがんばれ……!」と心の中で手を握って応援していました。
ストーリーの伏線や設定が大人向け顔負けの秀逸さを誇る
こんな感じで、ストーリーの根幹は「虐げられていた主人公のサクセスストーリー」なのですが、ただそれのみに終わらないのが王様ランキングのすごいところ。
実はボッジが力もなく耳も聞こえない境遇になったことには深い理由があり、その設定が大人向け作品も顔負けなものでめちゃくちゃ心をえぐってくる。
一筋縄ではいかないキャラクターたち
ボッジをめぐる各キャラクターの動きも一筋縄ではいきません。
ボッジの優しい心を知って彼を理解している者もいれば、最初はそうでなかったけれど徐々にボッジに心を解かされていくもの。
その中で多くの陰謀がうずまき、各々がその矜持にのっとって行動を起こしていく。
この、ボッジをめぐる周囲のキャラクターの心理描写というのも秀逸で、その一つ一つにまた心が揺さぶられます。
それぞれの目的がなんであるのか、という謎がページをめくらせる
そして王様ランキングのストーリーの最大の推進力が、この各キャラクターの思惑の謎にあります。
ネタバレになってしまうのでくわしくは話せませんが、とにかく『それぞれがなにを目的としているのか』と、その中でボッジがどういうふうに活躍していくのか、というのが気になって気になってページをめくる手が止まりませんでした。
ボッジが成長していく期待感と、ストーリーが持つ謎の推進力が組み合わせって、そりゃあもうとんでもねぇ吸引力を誇る漫画になっていると思います。
アニメ化もされて完結が非常に楽しみな傑作!
そんなわけで実際に読んでみたらめちゃくちゃ面白い漫画だった『王様ランキング』ですが、実は2021年10月からノイタミナ枠でアニメが放映されています。
漫画の世界観を見事に落とし込んだタッチで描かれているので、気になる方は本作と合わせてご覧ください。
アニメPVはこちら
アニメ「王様ランキング」公式サイト
TVアニメ「王様ランキング」Blu-ray&DVD発売中!各配信サイトにて配信中!
おすすめ視聴サイト
- U-NEXT(高い/作品数が最大級)
- dアニメストア (安い/アニメに特化)
- Prime Video(安い/特典が多い)