おもしろい小説に必要なのはリアリティってよくいうけど、リアリティってなんやねん。
そう思ったそこのあなた、わたしもまったく同感です。
とりあえずアメリカ語だとよくわからないので、日本語に直してみることにしましょう。
はい。
現実感。


とはいえ、長年小説を書き続けてきた身として、「なんとなくこういうことかな?」というのはあります。
なので、備忘録がてら記事にしておこうと思います。
追記:リアリティについてクソまじめに分析してみました
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リアリティってなによって話
そもそもの話、『リアリティってなによ?』って感じなので、まずは言葉の意味から定義を確認してみます。
①:とりあえず困ったときのweb検索
まずは、困ったときのweb検索で探してみましょう。
リアリティー(英語表記)reality:
現実感。真実性。迫真性。レアリテ。「描写にリアリティーがない」
(出典:コトバンク・デジタル大辞泉)


リアリティ:
realityを日本語にすると「現実」「現実性」などとなるが、また「迫真性」、あるいは「説得力」とも言い換えられる。現実の物理原則に沿っているか、というだけではなく、作品世界での理論が一貫しているか、事物・人物描写が自然に感じられるか、などということも含めるためである。ライトセーバーで切り合おうが美男美女しか出てこなかろうが、スター・ウォーズとガンダムにもリアリティは存在できるのだ。
(出典:ニコニコ大百科)



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②:事物・人物描写が自然に感じられるか
というわけで、なんとなくわかりましたね。
リアリティというのは、「事物・人物描写が自然に感じられるか」という部分に大きく依拠します。
この「自然に感じられる」という部分がクセモノで、誰かにとっては自然で当たり前なことも、別の誰かにとっては当たり前ではないことがあります。
とはいえ、大多数に対して自然・当たり前なことも多くあって、いわゆる誰もが「あるある」と思うささいなことが、意外とリアリティの大事な源泉だったりします。






とまあこんな感じに、駐車場が存在するような世界観でトイレにいかないのはとても不自然なわけです。
これは極端な悪い例なのであれですが、基本的にリアリティはこれの逆を行えばいいのです。
③:その行動は不自然ではないか?
小説を書く側というのは、わかっていてもときどきリアリティに欠けた描写をしてしまいがちです。
その理由は「書きたい物語のすじ」があるからで、そのすじに自信があるほど展開を寄せてしまいがち。
だからこそ、ときどきキャラクターの行動などを見返して、その状況においてその行動が不自然ではないか客観的に考えてみてください。
- なぜそういう行動を取ったか説明できるか
- もっとほかの選択肢はないか
たいていは時間をおいて読み返したりすると「作者脳」が落ち着くので不自然なときはわかるものですが、時間がない、先が早く書きたいなどで書き続けている場合は案外気づけません。
なので、できるだけ普段から「読者脳」(客観的に自作を読む)に切り替えられるように訓練するといいと思います。
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④:作品上のリアリティは細部に宿るよ
ちょっと話が脱線しましたが、こういうリアリティってささいなところに現れます。
さすがにうんこを駐車場でする人はあまりいませんが、逆にうんこをトイレでするのは当たり前すぎますよね。
だから、読者からしても意識にとまらないわけです。

だから、生活上そこまで当たり前すぎるわけでもないけど、「こうなったらそうなるよね」「ああ、あるある」って思わず思ってしまうような事柄こそ、それが自然かどうかしっかりと見極める必要があります。

ひょんなことで意識する描写、かつ、「あるある」「そうそう」と思うシチュエーション。
こういう細部にこそ、リアリティが宿り、それが作品を支えます。
まとめ:『あるある』を入れることで作品にリアリティが増すかも
『あるある』は読者の意識を惹きつけ、同時に共感を誘います。
そして共感をすると、読者は知らずのうちに作品世界に一歩のめり込みます。
その積み重ねがやがて、作中世界への没入を促すのです。




[box class=”box32″ title=”結論”]
- 人は駐車場でうんこはしない
- 『あるあるフック』が大事
- 冒頭でこそ威力を発揮するかも
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