人間の『問題解決したい欲』は創作に活用できるか?【物語の引力】
やあ、葵です。(@Aoi_Yamato_100)
手におえない問題は起きない方がいいけど、ちょっと頑張ればなんとかなりそうな問題は意外と嫌いじゃない。
唐突なツンデレはやめてください。
人間には少なからず『問題解決したい欲』があると思うのです。
このあたりの心理を知っておくと、以前にも説明した『読者にページをめくらせる推進力』として活用できるんじゃないかなと思って、ぐるぐる考えたことを残してみます。
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興味のある分野における問題には好奇心が湧く
前提として、なんでもかんでも起きた問題に対して好奇心が湧く人間はさすがにいません。
自分の興味が向かない事柄の問題は、
\ふーん/
こんな感じで終了です。
わたしはサラリーマンとして従事している仕事に関して、ぶっちゃけ内容にはそこまで興味がありません。
もちろん仕事である以上はやりたくないことをやったり、そこまで学びたくないことを学んだりもします。
まあこのあたりの仕事論に関してはとやかく言うつもりもないし、各人のポリシーにのっとって仕事をすれば良いとは思いますが――
それでもたまに、部分的に興味の湧く問題が降ってきます。
達成感や自己成長感を感じられるかどうかが大事
わたしの場合は、仕事の内容そのものには興味がなくとも、その過程で効率化を達成した瞬間などに充実感を覚えます。
同時に、
できることが増えた(+今後も使えそう)
という自己成長感も嫌いではありません。
不思議なもので、得られる結果(仕事の内容)に対して興味がなくとも、
- 問題が起きる
- 「こうすれば解決できるかも」
- できた!
この②の感情が湧いた瞬間、不思議とその問題を解決したい欲求に駆られます。
ちなみに以前の上司にはそのあたりを見抜かれていろいろ問題を投げられました(ふざけんな)
『ちょっと頑張ればできそう』という絶妙な難易度も大切
起きた問題が最初から、
\これは手に終えねえ/
というレベルの問題であったら、そもそもとして解決しようなどという気は起きません。
諦めも重要。
諦めてからどうするんですか?
謝る。
\サーセンッしたー/
(せめて面を取れ)
ともあれ、「ちょっと頑張れば解決できるかも」という思いを抱かせるレベルの問題であることが重要です。
『問題解決したい欲』を間接的に創作に落とし込んでみると?
この『ちょっと頑張れば解決できるかも』という思いを読者に抱かせる必要があります。
注意すべきは、
- 無理ゲー感を出さない(関連記事:ピンチの先に絶望が待っていてはいけない【期待感】)
- 頑張れば解決できそうだけど……
- 主人公がどういうふうに解決するのか気になる
もちろん、そもそもとして『この問題が解決したあとのご褒美的状況』に関して、憧憬を抱かせてあげることも重要です。
しかし、問題を解決する過程そのものに興味を抱いてもらうのも、長い小説の中で読者をクライマックスまで引っ張っていくには大切なことです。
物語というのは基本的に、
- 問題が起こる
- なんやかんや格闘する
- 解決する
という流れで構成されます。
例外もありますが、ほとんどの物語はこの構図になっています。
この①の時点で、読者に「頑張ればなんとかなるかもしれないな……」や「この主人公ならどうにかしてくれるかもしれない」のような感情を抱いてもらう。
あるいは、問題そのものを想定読者の興味のある分野に設定して、「うわ、この状況解決したい」と思ってもらう。
そういう考え方を持ってみると、その作品を読むかもしれない読者の「求めているモノ」がちょっとずつ見えてくるかもしれません。
考えすぎる必要はないけど『問題解決したい欲』は役に立つかもしれない
こういった人間の心理は、物語を戦略的に組み立てるうえで考えておいて悪いものではありません。
まあ実際にこれをうまく創作に落とし込んでくださいと言われて意図的にできる人はあまりいないと思いますし、わたしもそれは同じです。
ですが、「この作品はなんでこんなに先が気になるのだろう?」と考えたとき、いろんな視点からその作品を分析してみること自体は、自分の創作力の向上に繋がると思います。
走り書きではありますが、同じ創作者たちの気づきの足しになれば幸いです。
なんか終わりに近づくにつれてトーンがクソ真面目になりましたね。
覚書をかろうじて人の読める文章にしようとするとこうなるんです。