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百魔の主/漫画版

創作研究室(カテゴリー別)
葵大和
ライトノベル作家
カドカワBOOKSから『百魔の主』というファンタジー戦記小説を刊行しています(既刊6冊)。またコミカライズ版が秋田書店のweb漫画サイト『マンガクロス』にて連載中です。執筆歴は15年。最近はブログ書いたりもしています。うんち。
出版作品(小説/カドカワBOOKS)

百魔の主/葵大和

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売れる小説に最も重要な要素はなんなのか考えてみる

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やあ、葵です。(@Aoi_Yamato_100

売れる(おもしろい)小説で一番大事な要素ってなんでしょう?

基本的に、小説を構成する要素は次の四つに分類されると思っています。

それで、「小説において最も重要な要素」という観点から、13年間小説を書き続けてきたわたしが最近思い至った結論はこうです。

文章<設定<ストーリー=キャラクター

ストーリーはキャラクターによって展開されるものなので、ほぼイコールですが、ストーリーの軸を作るという意味で、キャラクターのほうがやや優勢です。

今回はこういう結論に至った理由について各要素別でお話したいと思います。

売れる(おもしろい)小説を書きたいけど、どこに時間を使えばいいかわからない!

そう思っている人は参考にしてみてください。

この記事の著者について(葵大和)
葵です
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小説における文章の重要性について

ということでまずは一番優先度が低くなった文章についてです。

一番優先度が低いわりにこのブログでの記事数は一番多いよな。

突き詰めるとキリがない分野でもあるからね。

ハッキリいって文章の練度に関しては突き詰めると本当にキリがありません。

どんな文章が読みやすいかは、その時代の読者がどういった文章に馴染みが深いかによっても変わりますし、活字や漢字への親和性なども影響します。

とはいえ、簡易平明な文章が一般的に読みやすく好まれることはあまり変わりません。

なので、基本的に「わかりやすい文章」を目指すと間違いはありません。

まあその「わかりやすい文章」が難しいわけだけど。

文章はある程度のレベルであれば読める

文章は、どちらかというとネガティブな要素です。

  • 文章がうまいから読もう
  • 文章が読みやすいと評判だから読んでみよう

生粋の小説好きでもなければあまりこんなこと思わないですよね。

そう、文章のうまさは、ストーリーやキャラクターの魅力に引かれて作品を読みはじめた読者を離さないようにするための要素です。

そして文章はある程度のレベルまで書く力があがってしまえば、決定的に読者を離れさせる要因にはなりません。

もちろん前提には作品のストーリーやキャラクターがおもしろいというのがあるよ。

文章は、おもしろいストーリーやキャラクターを邪魔しない程度の練度があれば、無理してそれ以上を目指す理由はないと思います。

だから、おもしろい小説を書きたいなら、まずは普通に読める文章を目指して一気に練習して、あとはストーリーやキャラクターについて考えたほうがコスパが良いでしょう。

文章の練習方法はコチラ!

小説におけるキャラクターの重要性について

文章の次はキャラクターの重要性について説明します。

もう一度最初の重要度表を見てみると、

文章<設定<ストーリー=キャラクター

キャラクターが一番重要度が高いです。

これはストーリーが大事であるということと同じ意味ですが、ストーリーはキャラクターが作るものでもあるので、キャラクターが一番重要です。

ストーリーの動きはキャラクターが左右する

ストーリーはキャラクターによって形作られます。

基本的に物語というのは「誰かが、なにかをする」ものだからです。

くわしくはこっちの記事で!

キャラクターが魅力的だったりおもしろかったりすれば、そのストーリーはだいたいおもしろくなります。

だからこそキャラクターって作るのが難しいし、なによりも大事です。

キャラクターについては『魅力的なキャラクターの作り方!2つのステップを実例付きで解説』いう記事で書いていますが、簡単に説明すると、

  1. 筋の通った動機
  2. その動機の背景

この二つが魅力的なキャラクターになくてはならない要素です。

小説におけるストーリーの重要性について

小説というのはつまるところストーリーです。

誰の頭の中にも存在する物語を、文章で形にしたものです。

この物語というやつは人類が発明した最強のエンタメ兵器で、たぶん人間が生まれたときに同時に誕生しました。

そして今後も人間がいるかぎり滅びることはないので、ストーリーが強ければそれを内包するコンテンツは強くなります。

小説においては見せる場面とテンポが重要

こと、小説においては、

  • どういう場面を
  • どういうテンポで

見せるのかが大事になってきますが、根本がおもしろいかぎりはある程度雑でも読めてしまいます。

もちろんそのあたりがうまければその分ストーリーの強さも発揮しやすいですが、

この物語が行き着く先をとにかく見たい!

というところまで読者に思わせられるストーリーであれば、それだけで無双できる可能性を秘めています。

何度もいうけど文章やその他の要素に最低限の力があること前提だよ。まあ最低限ってそんな難しくないけど。

ぶっちゃけ地の文がなくても会話だけでおもしろい作品はたくさんあります。

戯曲とかそうだもんな。

小説における設定の重要性について

最後は設定について。

設定というのは、言い換えればその作品の世界観でもあります。

世界観にリアリティがあると読者がより一層その作品にのめりこむ助けになるけど、世界観そのものにリアリティがなくても、魅力的なキャラクターが織りなすストーリーが強ければなんとかなっちゃうことがあります。

ストーリーとキャラクター強すぎねえ?

やむをえない。

設定はおもしろさのスパイス

設定は小説におけるおもしろさのスパイスみたいなものです。

世界観が良いことで読者がより一層その物語に興味を持つ。

世界観にリアリティがあれば、強い没入感を与えて沼にハマらせることもできるでしょう。

そういう補助的な力を持ちます。

まとめ:文章<設定<ストーリー=キャラクターの順に重要

最後にもう一度重要度をまとめます。

文章<設定<ストーリー=キャラクター

文章よりも設定、設定よりもストーリーとキャラクターが重要です。

良い小説・売れる小説を書くためになにか練習したいけど、どこから手を付ければいいか迷っているという人は、キャラクターについて練ってみることをおすすめします。

あ、でも文章が苦手って人はまず文章が最低限読めるものになっているかほかの人に確認してもらってね。

余談:文章を突き詰めるのはよせ(実体験から)

あそこには魔物が潜んでいる。

小説において文章は武器です。

最初はたいてい「ひのきのぼう」ですが、磨くと「エクスカリバー」になる武器です。

しかし、研磨費用が莫大です。

ある程度以上はコスパが最悪なので、どこかで妥協する気持ちを持ったほうがいいでしょう。

あっ!文章沼だっ!

気を付けろ、底なしだぞ!!

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