執筆といえば昔はペンと紙による手書きでしたが、今の時代は本当にいろいろな方法があります。
今回はパソコン執筆・手書き執筆・スマホ執筆という3つの大きな執筆方法をメインに、各方法の良いところと悪いところを挙げてみたいと思います。




ともあれ、現状の結論から言うと、今のところは執筆するならパソコンが優勢です。
実は手書きにも良いところはあるし、スマホ執筆にももちろん良いところはあるのですが、総合力としてはやはりパソコンが一番強い。
おそらくたいていの人が物書きをするときにはパソコンを使うとは思うのですが、ほかの方法の良いところと悪いところを知ると、パソコンでの執筆にも活かせるのでぜひ考えてみてください。


パソコン執筆の良いところと悪いところ
というわけでさっそくそれぞれの良いところと悪いところを挙げていきましょう。
- パソコン
- 手書き
- スマホ
の順で挙げていきたいと思います。
パソコン執筆の良いところ
- 慣れれば執筆速度が最速
- 修正が容易
- データとしてそのまま活用できる
慣れれば執筆速度が最速
タイピングの速さは人それぞれですが、今現在あまりタイピングが得意でない人も使い続けていれば勝手に早くなります。
ちなみにわたしはたいていのタイピングゲーム(昔ブラウザで流行ったよね)で最速を記録します。
正しいやり方を誰かから学んだわけでもないので、打ち方は完全に我流です。


というわけで、タイピングはやっていればおのずとうまくなるし早くなります。
そして速度は圧倒的です。
修正が容易
これも大きな利点です。
手書きなどに比べて、パソコンは行間やマス目を簡単に修正できるので、多少ミスしたところですぐに修正できます。
小説は基本的に推敲を何度も重ねるものなので、修正が容易というのは代えがたい利点です。
データとしてそのまま活用できる
これは自分が書いた作品をネット小説サイトに投稿したり、あるいは出版社の公募へ応募したりするときに出てくる問題です。
ネット小説サイトはいわずもがな、今は出版社の公募もほとんどがデータによる提出が主となります。
たとえば手書きで書いてしまった場合なんかは、それをデータに置き換える(結局打ち直す)必要が出てきます。
もしこれから小説サイトに投稿したり、出版社の公募に応募しようとしている人がいたら、とりあえずメモ帳でもなんでもいいのでデータとして原稿を作っておくことをオススメします。
パソコン執筆の悪いところ
冒頭でも述べましたがおそらくほとんどの人が今はパソコンで小説を執筆していると思います。
だからこそパソコン執筆の悪いところを自覚しておくと、よりクオリティの高い原稿が作れるはず。
- タイプミスによる誤字脱字を見逃しがち
- 変換に頼って難読漢字を使いがち
タイプミスによる誤字脱字が見逃しがち
ネット小説に投稿するときなんかは結構致命的で、タイピングは速度が出るからこそ誤字脱字を見逃しがちです。
次へ次へと行けるのはいいのですが、そのせいでしっかり推敲をしないと誤字脱字が非常に多くなります。
変換に頼って難読漢字を使いがち
パソコンのスペースボタンは魔性。
なんでもかんでもスペースボタン一発で漢字への変換ができてしまうので、ついついクセで押して、普段使わないような漢字をそのまま使ってしまうことがあります。
その漢字が大勢の人にとって可読性の高い漢字であることをしっかり精査していますか?
小説を書くような人、あるいは活字を読むことに慣れている人であれば読めるかもしれませんが、実際はルビがないとうまく読めない漢字ってたくさんあります。
読めるけど書けない漢字も注意。
そういう漢字はたいてい可読性が低かったりします。
手書きの場合だと自分で書けない漢字が出てくると止まるので、こういった可読性チェック観点からは一理あると思います。
手書き執筆の良いところと悪いところ
手書き執筆の良いところ
さて、パソコン執筆の悪いところであげた部分から繋がる形ですが、次は手書き執筆の良いところを挙げていきましょう。
具体的にはこのあたり。
- 書けない漢字(可読性が低い)部分を執筆しながらチェックできる
- 誤字脱字に比較的気づきやすい
特に①が最大のメリットだと思います。
今の時代はパソコンやスマホの変換機能で簡単にひらがなから漢字への変換ができますが、
- 実際にその漢字は読めますか?
- 普段使いするような漢字ですか?
活字に慣れている人は漢字にも強いので、ルビがなくても読めるかもしれません。
しかし、実際は読めない人も多い漢字の可能性もあります。
手書きの場合は、そういった漢字は必ずいったん手が止まるので、ある程度の可読性チェックを書きながら行うことができます。
基本的に、自分が書ける漢字であれば可読性は高いという判断で良いでしょう。
しかし、「あれ? どういう字だったっけ」となったときは要注意。
その場で修正しなくてもいいので、チェックを入れておいてあとでゆっくり考えてみましょう。
手書き執筆はこういった「可読性の低い漢字」に気づきやすくなります。
手書き執筆の悪いところ
ただただもどかしい!!
頭の中のストーリーが盛り上がって来れば来るほど、「早く書きたいのに手が追いつかない!」という状況におちいります。
国会の書記や記者が使うような速記術をマスターしているならまだしも、手書きはとにかく速度が出ません。



スマホ執筆の良いところと悪いところ
スマホ執筆の良いところ
流行の最先端、スマホ。
ケータイ小説なんかが流行ったときから、こういった小さなデバイスでの執筆もちょくちょく話を聞きます。
- どこでもすぐに書ける
- 慣れれば速度はまあまあ出る
スマホ執筆の一番の強みは「どこでもすぐに書ける」ことです。
パソコンは持ち歩きが大変だったり、書きはじめるまでに電源を入れて立ち上げたりとひと手間がかかりますが、スマホは「書こう」と思ったときにすぐに書きはじめられます。
また、場所も取らないので落ち着けるスペースさえあれば立っても執筆できます。
わたしも推敲はスマホで行うときがあって、寝ながら作業もできるので結構便利です。
慣れれば速度もまあまあ出る
ただしフリック入力にかぎる。
フリック入力は慣れれば結構速度が出ます。
変換などはちょっと面倒な部分もありますが、漢字などへの変換を推敲時に行うとあらかじめ決めておけば、案外気になりません。
スマホ執筆の悪いところ
操作性はパソコンよりも悪いです。
フリック入力でたしかにある程度の速度は出るものの、限界があります。
また、画面が小さいので細かい修正をするときにタップに気をつかわなければいけないなど、書く以外の部分で労力をつかわざるを得ないのがちょっときず。
その他の執筆方法(こんなのもあるよ)
音声入力による執筆
これ、意外といいんじゃないかと最近思っています。
録音ソフトにさえ気をつかえば、パソコンよりも速度が出る可能性があります。
問題点としては正確性の低さが挙げられます。

ちなみに、今は結構音声からの文字起こしソフトがアプリなどで充実していて、徐々に精度も上がってきています。
いくつか調べた結果使いやすそうだな、と思ったものを紹介しておきます。
総合メモアプリ『Evernote』

すでに使っている人もいるかもしれませんが、Evernoteには音声からのテキスト変換機能があります。
iPhoneではSiriの音声入力ボタンから。Androidではメニューの「口述で入力」からマイクに話しかけてできるようです。(わたしはiphoneユーザーなのでAndroidに関してくわしく知りたい方は調べてみてください)
Evernoteは単純にメモアプリとしてとても使いやすいものなのでまだ使ったことがない人は試してみてはいかがでしょう。

スマホアプリ『Speechy』

いくつかある音声入力アプリの中で、比較的評価の高かったアプリ。
操作が直感的で任意の言語への変換などもできるみたいです。
ただし無料版では機能が制限されるようなので、実際に使ってみて合いそうだったらそのまま有料版を使ってみるのもいいかもしれません。
専用小型デバイスによる執筆
パソコンとスマホの良いとこどりをしたデバイスがあります。
こんなやつ。
- パっと開いてすぐ起動
- ワイド液晶・バックライト搭載
- 打ちやすいキーボード式
- 最適化された日本語変換ソフト(ATOK)
- 無線LANでプリントも可能
こんな感じで物書きのために作られた小型デバイスです。
パソコンよりも持ち運びやすく、スマホよりも書くことに最適化されているので、パソコン執筆とスマホ執筆の良いところ取りをしたい人は使ってみるのもいいのではないでしょうか。
『思考を文字起こし』するデバイス
これたぶん世の物書きの大半が求めていたものだと思う。
米カリフォルニア大学の研究チームが、人の思考を文字に起こすデバイスを開発したらしい。
主な用途は話すことが困難だったり、体が動かなくなった人の補助をするために開発されたみたいだけど、これ、いろんな使い方があるよね。

