『黒紫色の理想』ってWEB小説を知っているか?|私が槻影先生を好きすぎる話
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やあ、葵です。(@Aoi_Yamato_100)
みなさん、『黒紫色の理想』ってWEB小説を知っていますか?
わたしも使っている『小説家になろう』で、かなり前に槻影(つきかげ)さんという方が書いたファンタジー小説です。
知っている人は知っていると思いますが、わたしは「小説家になろう」の古参(生きた化石)でして、驚くべきことにIDは10000番台です。(ユーザー登録してる人はマイページで自分の番号みてみてね)
あった。めっちゃなつかしい。
— 葵大和@『百魔の主』発売中! (@Aoi_Yamato_100) June 7, 2020
古びた宝箱(ブックマーク)を開けると「死神といっしょ!」とかもあった。2007年……
— 葵大和@『百魔の主』発売中! (@Aoi_Yamato_100) June 7, 2020
わたしは『小説家になろう』に関して、最初から作者として参戦していましたが、初期のころはほかの小説もかなり読んでました。
そんな中、胸を張って「なろう」の中で一番好きだと言えるのがこの『黒紫色の理想』です。
槻影先生の作品がひたすらに好きすぎる男、葵大和
わたしは最初の出会いが『黒紫色の理想』だったのでそのイメージが強いのですが、槻影先生といえば、
- 『誰にでもできる影から助ける魔王討伐』で現在カクヨム累計ランキング1位
- 『嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターは英雄の夢を見る〜』大人気書籍化&コミカライズ中
- 『堕落の王』書籍化
などなど、大活躍中の作家さんです。
各種リンクはこちら!

コミック(漫画)
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槻影先生の描く作品はとにかく主人公やキャラクターたちが魅力的です。
もちろんどの作品も私は好きなのですが、至極個人的に、原点ともいえる『黒紫色の理想』が一番好きだったりします。
黒紫色の理想との出会いについて
さて、ここから黒紫色の理想について、わたしの出会いと共にちょっと紹介します。
あ、「いいから一回読ませろ!」って人のためにリンクとあらすじも貼っておきます。
俺の親父はグラングニエル族と呼ばれる”月の魔物”の長で、自分勝手で馬鹿でアホで愚図で間抜けで狡猾でそして魔王だった。
対する俺は超天才で美形で強運で強くて純粋で優しくて何より主人公でついでに魔王の第百二十三子。
そんなすばらしい俺の栄光の物語(多少語弊あり)
こんな感じ。(もう面白い)
次に『黒紫色の理想』の第一話の投稿日を見てみましょう。
プロローグ:先代魔王と俺の話 (2008年11月15日)
今から約12年前ですね。
12年前と言えばわたしが19歳のころ。
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わけぇ……
プロフィールでも話したとおり、わたしは大学受験に一度失敗し、浪人生活を送っていたので、ちょうど受験の年でした。
明確にいつから読み始めたのかは覚えていないのですが、立教大学の受験会場で黒紫色の理想を読んでいたことを鮮明に覚えています。

受験会場でWEB小説を読む受験生……
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ちなみに立教は落ちました。
どこが面白かったのか
なんでこんなにわたしの琴線に触れたんだろうと思い返してみると、大きく次の三つがあるかな、と思います。
- ダークで奥深い世界観
- シリアスなギャグ
- 生き生きとして尖った登場人物
当時からファンタジー大好き人間であったわたしは、黒紫色の理想で描かれるダークでどこかゲーム的で、それでいて奥深い世界観がものすごく好きでした。
それでいて、最大の特色はシリアス(真面目)なギャグです。
この特徴はその後の槻影先生の作品にも多く登場しますが、ホント、面白いんですよ。
本人たちはいたって真面目なのに、状況的なおかしさもあって、そのバランスが絶妙。
思わずクスっとしてしまうギャグがところどころにちりばめられていて、それが不自然ではない。
これは黒紫色の理想で描かれる登場人物たち、特に主人公のシーン様のキャラクター性の高さが要因だと思います。
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一人称視点がすごくしっくりくる作品でもあるよ。
今だからこそ思う、黒紫色の理想の良いところ
かくいう私も『百魔の主』で書籍化をさせてもらい、ありがたいことにいろんな人に作品を読んでもらえるようになりました。
13年くらい小説を書き続けてきて、その間にいろんな作品に触れて、多少は目が肥えたという自負があります。
そんな状態で再度黒紫色の理想を分析してみると、改めて気づくことがありました。
良い意味での作家性がある
これは黒紫色の理想にかぎらず、槻影先生の作品全般に言えることなのですが、黒紫色の理想に見られるような、
- キャラクター性の高さ
- 口語調の言葉遣い(言葉の選び方)の妙
というのは、槻影先生にしか書けないものだと勝手に思っています。
作家の特色とでも言いましょうか。
基本的にライトノベル(特にWEB小説)というのは、作品ありきで面白さを測られます。
要するに、作品を書いている作家にファンがつくパターンは結構珍しいんです。(担当編集さんも言ってました)
でも私は、声を大にして槻影先生のファンであると言えます。
これ、めちゃくちゃすごいことだと思うんですよ。
それだけ一貫して面白いなにかが、槻影先生の作品には宿っています。
だから、どれか一作品ハマったら、ほかの作品もかなり楽しめると思います。
もちろん商業出版をするにあたっていろいろ調整した(ならした)部分はあるでしょう。
ですが、どの作品にも根っこには、
「あ、これ槻影先生の作品だ」
と思えるような魅力があります。
勝手に考える作品別槻影度ランキング
さて、ちょっとわたしがストーカーみたいになってきたところでなんですが、せっかくなので私が勝手に考える各作品の槻影度ランキングをまとめておきます。
槻影度が高い順です。
1位:黒紫色の理想
個人的に槻影度に関しては「原点にして頂点」って感じです。
ハイパー面白い。好き。
2位:堕落の王
これも槻影度高め。
もちろん面白い。ダーク色濃いめ。
3位:アビス・コーリング〜元廃課金ゲーマーが最低最悪のソシャゲ異世界に召喚されたら〜
槻影度中~高の間くらい。
ガチャに対する槻影先生の情念がこもっている。

4位:嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターは英雄の夢を見る〜
槻影度中くらい。
ただ、『嘆きの亡霊』に関しては新たな槻影先生の魅力がこもっていると勝手に判断している。
面白い。

5位:誰にでもできる影から助ける魔王討伐
槻影度中くらい。
独特のニヒリズム(心地よい皮肉っぽさ)が他作品よりも前に出ていると勝手に思っている。
これも良い。
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『夢幻のソリスト・ウォーカー』と『Tamer’s Mythology』と『昏き宮殿の死者の王』についてはまだ読み込めてないから読んだらあとでまた追加する!(全部かじってはいる)
※「俺こそが槻影先生の最強のファンだ!」って人は「俺(私)の考える槻影度ランキング」をご記載のうえメールフォームやツイッターから葵までご連絡ください。(追記する!)
葵が槻影先生に作家としてお会いした時の話
上の方で話したとおり、わたしは「小説家になろう」の古参ユーザーです。
今となってはユーザーIDが10000番台の人もほとんど見かけなくなりました。(ちょっとさみしい)
気づけばネット小説もずいぶん世の中に台頭してきて、次々に面白い作品が生まれ、果てはアニメ化なんてして、これもまたすごいことです。
そんな中、槻影先生もユーザーIDが20000番台で、ほぼほぼ同期的な立ち位置でした。
かといってもちろん直接話したことはありませんし、私が勝手に「好き!この作品好き!」と舞い上がっていた感じで、あまり感想を書かない私が初期に感想を書いたのもこの作品です。(なんか今見たらログが消えてるんだけど……!)
で、まあいろいろあって、百魔の主で書籍化をさせてもらうことになって、ある日、なんか巷に聞く出版社のパーティー的なものに参加したことがあります。
わたしの書籍化に関してはこちらでまとめてます

そのとき、ちょうど槻影先生が著作をKADOKAWA系列のレーベルから出版なさった年でした。
それで、編集氏に挨拶をしたときに、編集氏がこんなことを聞いてくれたんです。
「どなたかお知り合いの作家さんいます? それか、会ってみたい作家さんとか」
はじめに言っておくと、私は根が超絶コミュ障です。
どれくらいコミュ障かっていうと、パーティー的なものに出席しながら2時間くらい壁の花をキメるくらいはコミュ障です(なにしにきた)。
そんな中、編集氏が気を遣ってそんな言葉をかけてくれたわけですね。
そしてそのとき、私は勇気を出してこんなことを言いました。
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つ、槻影先生っていらっしゃってます?
あのときのわたしの勇気を今でも褒めたたえたい。
「あ、いらっしゃってますよ」
神よ、この日に感謝しよう。
そして10年越しに出会った(ラブコメ風)※ストーカー風味
そんなわけで私はあの大好きな『黒紫色の理想』を書いた槻影先生に実際にお会いすることになりました。
コミュ障が一転してもうなんかまくしたてるように「黒紫色の理想大好きです!!!!」から入った気がする。
正直ドキドキしすぎて覚えてない。
その年に出版なさった作品は黒紫色の理想ではないのだが、それでも、なにがなんでも、わたしは最初にそれを伝えなければならないと思っていた。
大学受験のときに会場で読んでいたこと。
なろう黎明期から自分でも書きつつ槻影先生の作品にガチハマりしていたこと。
もうなんか、マジでこいつヤベェやつだって思われるくらいの勢いで顔真っ赤にしてしゃべってたと思う。
恐怖を感じさせていたら申し訳ない。
わたしの中では、
- 生き別れの兄弟と10年越しの再会を果たした
- 幼いころ結婚の約束をした幼馴染と高校で再会した(ストーカー)
- 遠い戦地に旅立ち帰ってこなかった父と再会した(妄想癖)
みたいな感じで、バックに壮大な音楽流れててもうなんていうかホント申し訳ない。
まとめ:槻影先生の作品が好きすぎる男がそこにいた
知らない人からすればなんのこっちゃみたいな感じかもしれないけど、好きな作品があったり、好きな作家さんがいたり、そういうのってすごく大事だと思うんですね。
わたしはこうして今でも作品を書いていますが、一方で読者でもあるわけです。
読者視点なんて偉そうに言うわけではありませんが、なにか創作物を読んで「これ好き!」と思えることは、結構幸せなことなんじゃないかなと思います。
かくいうわたしも、わたしの作品を読んでくれる読者さんにうれしい言葉をもらうことがあります。
創作ってたまにすごい孤独なことがあるけど、そういう声をもらうと、
「生きててよかったー!」(書いててよかったー!)
みたいに思うんですよ。
だから、みなさんも「わたしこれ好き!!!」っていう作品があったら、ぜひその作家さんに好きなことを伝えてあげてください。
そんな長々としてなくても全然いいです。
「これめっちゃ好きです」だけでもその作家さんは舞い上がるほど喜んでると思います。
好きで創作をはじめた人も、気が付くと断筆されていたりすることがあります。
単純に飽きてしまったり、やむをえない事情があったり。
世の中いろいろなことがありますから、それもまた仕方のないことです。
でも、もし誰か一人でも「これ、すごくおもしろかったです」って言ってくれるなら、絶対それを生み出したことは意味があったし、誇るべきことだと思います。
なんだか湿っぽくなってしまいましたが、読者の声っていろんな面で本当に作家にとってはありがたいことなので、あなたの好きな作品があったら、ぜひその作家さんや出版社さんにそのことを伝えてあげてください。
あをい

……
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……

なんでお前のストーカー的な話が良い話風になってるんだ。
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へへへ。