異種族言語学入門の面白い所を紹介|ファンタジー世界のリアルな言語と文化
やあ、葵です。(@Aoi_Yamato_100)
異世界のリアルな言語学と文化を描いた漫画が超おもしろい。
その名も『ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~』。
最初はタイトルがよくわからなくていったんスルーした漫画なのですが、Amazonの評価が非常に高かったのでやっぱり読んでみることにしました。
結論、クッソおもしろい。
タップできる目次
モンスターの住むファンタジー世界のリアルを描いた漫画【ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~】
タイトルが長いので以下『異種族言語学入門』と呼びます。
『ヘテロ』と入っているので異種族的な意味合いとか、タイトルにも意味があるのだと思いますが、気になる人は調べてみてね。
異種族言語学入門の概要
この漫画を簡単に説明すると、モンスターが生活する魔界を、人間の研究者である主人公ハカバ君が、かわいいワーウルフの子ども(魔界ガイド)と一緒に旅する漫画です。
モンスターにはそれぞれ種族ごとにさまざまな言語形態や文化形態があり、読者と同じ価値観を持った人間である主人公ハカバ君にとっては未知のものだらけ。
果たしてハカバ君は無事に魔界に順応することができるのか!
異種族言語学入門の魅力と見どころ
異種族言語学入門の最大の魅力はそのリアリティです。
この漫画はわたしたちの知るリアルと、モンスターのあふれるファンタジーとしてのリアリティの二つを見事にあわせもっています。
特に「良かったな」と思うのはファンタジー世界を非常に丁寧に分析していること。
リアルに近い視点だからこそのリアリティの高さ
この漫画の視点は、実際にリアルな世界に住むわたしたちの視点に近しいです。
- 実際にワーウルフというモンスターがいたら、まあ元は狼だしこういう習性はたしかにありそうだ
- モンスターたちの形態、暮らしぶりを考えれば、こういう文化はありそうだ
そういうリアルな視点からの考察を、非常に丁寧に作中で行っています。
そしてその考察にしっかりとした説得力があるため、とてもリアリティが高くなっている。
- どうせ創作だろ
- フィクションだろ
そういうぶしつけな思考を抱く余地がまったくない。
気づいたら自然と「これはそういうもの」として腑に落ちている。
これぞファンタジーとしてのリアリティであり、ファンタジー好きな読者を最高に楽しませることができる資質です。
異種族言語学入門にはそういう創作物としてのリアリティがしっかりと込められているのがとても印象的でした。
無限に読みたいので続刊たくさん出してください。
ススキがかわいい
(©ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~)
教授?教授ーッ!!
まあ出生についてはあえて触れないでおこう。
いやしかし、ススキかわいい。
とてもかわいい。
ススキがいるだけでこの漫画には読む価値がある。
無邪気な子どもの愛らしさ+犬(狼)の愛らしさ=最強。
とはいえさすがは魔界の原住民という感じで、作中では翻訳から文化的行動の補助など、大活躍します。
個人的にはハーピーの非言語コミュニケーション(ボディランゲージ)を真似しているシーンが最高にかわいかった。
1巻後半に収録されているので気になる人は実際に読んでみてほしい。
まとめ:一味違うファンタジー漫画が読みたいなら
『ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~』は、よくある『大冒険!』『戦記!』『内政!』みたいな壮大な物語ではありませんが、そういったものよりファンタジー感を得ることができる『深い』漫画です。
(ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~)
こういう考察ものって、下手に準備しないでやると火傷するし、読みものとして成立させるにはかなりの手間がかかります。
それをたしかなリアリティと軽快な読み味に落とし込んだ本作は、ファンタジー日常モノとして傑作に値すると断言できるものです。
普段の壮大なファンタジーとは一味違ったファンタジーものが読みたい人には、個人的にかなりおすすめします。
余談:このマンガが好きな人にはコチラもおすすめ
ハクメイとミコチも日常系ファンタジー漫画として金字塔とも言うべき傑作です。
魅力的なファンタジー世界の描写と、その世界に存在する文化の緻密な描写は読んでてめちゃくちゃ楽しくなります。
ストーリー自体もかなり心に染みるものが多くて、ほんわかしたりちょっぴり感動したりできる良作。
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