MENU
マンガの連載が始まりました!▼

百魔の主/漫画版

創作研究室(カテゴリー別)
葵大和
ライトノベル作家
カドカワBOOKSから『百魔の主』というファンタジー戦記小説を刊行しています(既刊6冊)。またコミカライズ版が秋田書店のweb漫画サイト『マンガクロス』にて連載中です。執筆歴は15年。最近はブログ書いたりもしています。うんち。
出版作品(小説/カドカワBOOKS)

百魔の主/葵大和

【無料】100人の英霊に育てられた〈魔王〉の物語【マンガ】☚click!

ライトノベル作家になるためのオススメの方法とその理由【ネット小説の強み】

  • URLをコピーしました!

やあ、葵です。(@Aoi_Yamato_100

昨今はインターネットの普及で作品を大勢の人に公開できる場所が増えましたね。

それにともなってWeb小説を対象とした賞なども多くなり、出版までの道のりもだいぶ様変わりしてきました。

ぶっちゃけ結論から述べると、プロのラノベ作家になりたいならネットを活用するのが一番の近道だと思います。

わたし自身「ネット小説」という形態を介して作品を出版してもらった人間なので、その実体験を含めて理由を説明していきたいと思います。

この記事の著者について(葵大和)
葵です
タップできる目次

ライトノベル作家になるためのオススメの方法はネット小説

結論から言いますが、ライトノベル作家になるためにはネット小説というメディアを利用するのが一番だと思います。

その理由を順番に説明していきましょう。

ネット小説の持つ強みについて

①.作品の市場価値をてっとりばやく知ることができる

昔は作品を潜在読者に対して公開する場があまりありませんでした。

基本的に新人賞に応募し、選考にひっかかるか編集者の目に留まるかしないと、そもそも世に出ないという状態です。

編集者というのは数々の作品を見てきて、「どういったものが売れるのか」ということに一定の知識があります。

もちろん採算度外視で、編集者の作品に対する情熱から「売れるかはわからないけどこれはおもしろいから絶対世に出したい」となる作品もあるでしょう。

ですが基本はビジネスです。

出版社という会社に属する以上は、ビジネスとして利益の出るものを拾い上げて売るというのは当然の判断ですし、わたしもそれが正しいと思います。

で、そういった観点から考えると、ネット小説という媒体で人気が出ていることがわかっている作品というのは会社から見ても大きな長所です。

  1. すでに固定読者(ファン)がいる
  2. ファンの数によってどの程度市場に潜在読者がいるかわかる

手間ひまかけて世に出した作品が鳴かず飛ばずとなれば、作者だって編集者だって、関わった人全員が残念に思います。

そうなることを回避しやすいというのは、ネット小説の大きな強みのひとつでしょう。

②.すでに一定の文量が確保されている

叩き台が出来ている、と言い換えることもできます。

ネット小説はだいたい10万字を超えると爆発的に人気が出るものが多いと言われています。

もちろん実績のある作家さんの二作目三作目となれば話は別ですが、たいてい人気が出はじめるのは10万字を超えてからで、書籍化の打診がかかるのは30万文字を超えたくらいからが多いかな、と思います。

ちなみにわたしは35万字くらいのときに声をかけてもらいました。そのとき聞いたお話では「まだちょっと少ない」ということでしたが、最近の書籍化事情を見るにもっと少なくても声をかける出版社はありそう。

だいたい長編小説一冊が10万文字~13万文字ですから、打診をかけた時点ですでに1冊~3冊分くらいの原稿があるというのは出版社からすれば安心感に繋がります。

また、すでに草案ができているので、それをもとにブラッシュアップ(改良)がしやすい。

作品をよりよくするために重要なのは推敲(見直し・手直し)です。

新人賞に応募するときはおそらくみなさん自分で何度も推敲をすると思います。

それに比べてネット小説は連載形式を取っているものがほとんどのため、あまり推敲をせず、とにかく更新速度を優先して投稿されることも多いでしょう。

ですが――

文章がどれだけひどくてもあとからどうとでも直せる

もちろん、だからといってずさんなままでいいとは言いませんが、完成された作品を何度も見ている編集者からすれば、文章の手直しなどお手のものでしょう。

もしその作品の文章がひどくて、それでも人気が出ているとしたら、むしろその作品のストーリーや設定の持つ根本的な力がすさまじいことの証明でもあるのです。

③.流行の一歩先にある

ネット小説の読者というのは、もともとライトノベル系のエンターテインメントが好きな人です。

一般の人は本屋に行って、棚に平積みされている本を「おもしろそう」と手に取ることはあっても、わざわざネットで小説を調べるなんてことしません。

そのため、ネット小説の投稿サイトには目が肥えている読者が集まります。

つまり、今の世に流行っている作品に飽きてきた人が一定数いるということです。

こういった人たちは、今の流行りにはないおもしろい作品を求めています。

そしてちょっとしたきっかけでそういったものが彼らの目に留まり、人気が出ます。

こういうものがたいてい1年後、2年後に一般市場で流行る、というのが今のところの大きな流れです。

以前の記事の余談でも少し触れましたが、たいていネット小説で流行ったものが書籍化⇒一般市場に出回るまでにだいたい1年から2年ほどかかります。

さらにメディアミックス(アニメ化等)となればプラス2年~3年は掛かります。実際に本や映像にするためには製作期間や流通経路の確保が必要なので、そのくらいのタイムラグは当然かもしれません。

実際に一般市場にネット小説の流行が流れ出したころには、すでにネット小説界隈は次の流行に変化しています

つまり、今のところネット小説が流行の一歩先にあるんです。

次にどんな流行が来るか気になる人――それこそ出版社の編集者などは、こういうところも見ていると思います。

逆に、自分で「次に流行る小説を書きたい」と思っている人は、ネット小説のランキングを参考にしてみるのも良いでしょう。

ただしサイトによって傾向みたいなものはあるので、そのあたりも少し考慮には入れた方がいいかもしれません。

ライトノベル作家になるためにおすすめな投稿サイトについて

さて、ネット小説として投稿していくことがライトノベル作家になるための近道っていうのはわかったけど、

「じゃあどこで投稿すればいいの?」

という疑問が出てくると思います。

とりあえず今の段階では「小説家になろう」か「カクヨム」の二択になると思いますが、簡単にこの2つのサイトの特徴を紹介しておこうと思います。

小説家になろう

いわずと知れた小説投稿サイト、通称「なろう」

かくいうわたしもここからはじめました。(まだ個人運営だった時代からなので、IDがめちゃくちゃ古い)

とにかく作品数が多く、書籍化実績も膨大。

迷ったらとりあえずここを選んでおけばいいってレベルです。

最近ではネット小説大賞や、その他さまざまな賞が開催されていて、書籍化チャンスもどんどん増えてきています。

最大の利点は読者数が多いこと

これは作品を投稿するほうとしても大きなメリットです。

ただしマイナージャンルの投稿する際はそのメリットをあまり享受できないので注意。

ランキングは、一度なにかが流行るとそればっかりになってしまうというデメリットもありますが、逆に言えばなにが流行り出したかは分析しやすい。

執筆フォームも結構つかいやすくて、作品管理もしやすいのでおすすめ。

カクヨム

株式会社KADOKAWAが運営する小説投稿サイト「カクヨム」

KADOKAWAといえば数多くのライトノベルレーベルを抱える業界の最大手です。

そんなKADOKAWAが運営する投稿サイトだけあって、メインサイトはなんかこうオシャレ

なろうとは違って「レビュー」という形で感想を書き込めるのがおもしろい。

投稿される小説のジャンルもいろいろで、「なろう」とは少し毛色の違う小説を投稿したいな、というときにはこちらのほうがいいかもしれません。

また、「なろう」と比べるとまだ読者数は多くありませんが、現プロ作家による公式連載やKADOKAWAだからこそできる賞やイベントもあるので、これからどんどん大きくなっていくのかなと思います。

そのほかにも小説投稿サイトはいろいろあるよ

小説投稿サイトはほかにも「エブリスタ」や「」、「ハーメルン」などがありますが、わたしはあまり活用していないので今回は言及しません。

「投稿してみようかなー」と思ったらとりあえず「小説家になろう」か「カクヨム」でいいと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
タップできる目次