ゴブリンスレイヤーの面白い所を紹介するよ|リアルなゲーム的ファンタジー
やあ、葵です。(@Aoi_Yamato_100)
ゴブリンスレイヤー、めっちゃ面白い!
突き詰められた(尖った)キャラクター性と、なじみやすいゲーム的ファンタジー設定が光る名作。
原作はGA文庫のライトノベルですが、私はコミカライズ版が特に好きです。
今回はそんなゴブスレの感想をつらつらと語りたいと思います。
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ゴブリンスレイヤーの簡単なあらすじ
「とりあえず『ゴブスレ』ってどんな物語なの?」という問いに手っ取り早く答えるために、簡単なあらすじを載せておきます。
『俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ』
冒険者になったばかりの女神官は、初めての冒険で、弱小モンスター・ゴブリンの思わぬ脅威にさらされる。
そこに現れたのは、「ゴブリンスレイヤー」と呼ばれる粗末な鎧を身にまとった男だった。
無慈悲なまでに淡々とゴブリンを狩り始めていく男。
これはゴブリン退治に取り憑かれた男と、彼を取り巻く少女たちの活躍を描く『世界を救わない』ダークファンタジーである。
尖ったキャラクター性が光る【ゴブリンスレイヤーの魅力】
ゴブリンスレイヤーの面白いところはなんといっても『ゴブリンを駆逐することに全霊をかけている主人公のキャラクター性』です。
強烈でおぞけすら感じるほどのゴブリンへの執着。
そしてその執着に誰もが納得せざるをえないような背景(バックボーン)が存在することがキャラクターと物語にこれ以上ないリアリティをもたらしてくれています。
ストーリーの軸はとにかく『ゴブリン退治』
1にゴブリン。2にゴブリン。
3,4もゴブリン、5にゴブリン!
いいからゴブリンを駆逐だ!!
こう書くと『コメディなの?』と思うかもしれない。
けど違うんだ。
ゴブリンって実際いたらめっちゃ怖いと思うんだよね。
数多いし、かろうじて人型だけど半分獣だし。
倒しても倒しても現れ、群れを作り、人を襲う。
いっそのこと山頂でじっとしてるドラゴンの方がまだ実害は少ないのではないか。
積極的に人は襲わないぞ!
そんな、ゴブリンにかつて絶望を味わわされた主人公が、取りつかれたようにゴブリンを淡々と駆逐していくストーリーが根幹となる。
軸はどこまでいってもゴブリン退治だ。
けれど、そんなRPGゲームでいえば『はじまりの街』周辺で終わりそうな物語を、見事に一つのリアルなファンタジー世界に落とし込んで表現して見せたのがこのゴブリンスレイヤーという作品。
『実際に自分たちがいる世界にゴブリンがいたら』という空想を、フィクションであることを忘れさせるくらい身近に感じさせてくれる世界観の迫力がある。
ファンタジーだけど硬派な戦闘描写
世界観はいわゆるRPGゲーム的なファンタジーの世界観。
剣と魔法の世界。
王都があり、魔法があり、奇跡がある。
種族も多様でエルフ、ドワーフ、リザードマンとなじみ深い名称が続く。
そんな中で光るのが、RPGゲーム的世界観だけど、戦闘はリアリティ重視であること。
エクスカリバーを振り回すのではなく、剣は取り回しやすさを重視したり、折れた矢を再利用したり、回復魔法はあるけどぽんぽん使えるものではないから使いどころをしっかり考えなければならない。
とにかく人とモンスターとの戦いを硬派に描き切っているところにかなり好感を覚える。
ゲーム繋がりでなんだけど、デモンズソウルやダークソウルみたいなリアリティ重視のアクションゲームが好きな人は楽しめるんじゃないかなと思う。
狭いようで広い物語
ゴブリン退治を軸にしているゴブスレは、ある意味で狭く深い物語である。
しかし一方で、そのゴブリン退治をめぐる冒険が、徐々に徐々に世界中に波及していく流れがあって、気づいたら世界観に広がりを感じるようになっている。
ゴブリン退治をめぐって各キャラクターの人生が掘り下げられ、あるいは新たな物語が生まれ、キャラクターの相互関係が形成されて深みが増す。
ゴブスレのストーリーは、点が線になっていく快感みたいなのがあって、成り上がり系が好きな人も楽しめると思う。
ゴブリンスレイヤーに対する作家的評価
ここからは少し作家視点でゴブリンスレイヤーの素晴らしいところをまとめてみたいと思います。
鋭い切り口から、丁寧に成形された全体像
とにかく丁寧に作られているな、というのが第一印象。
切り口は小さく鋭いが、その縁はとても丁寧に成形されている。
- 明確な名前を持たないのに覚えやすいキャラクター
- なじみやすいゲーム的なファンタジー設定の流用
- しっかりと見えるキャラクターの動機と背景
キャラクター性という点に関してはお手本にしてもいいくらいの完成度です。
名前もそうだし、種族や職業によって王道ゆえのわかりやすさが担保されているのがデカい。
- エルフ → 弓師
- ドワーフ → 土属性な感じ
- 神官 → パーティの補助
ひねりがないと言われればそのとおりかもしれないけれど、キャラクターが王道だからこそ、そこに必要以上の労力を要せず、ストーリーの展開に集中できる。
期待を裏切らず、ストーリーの面白さでひっぱるという、オーソドックスなまさしく『王道な面白さ』がゴブリンスレイヤーにはあります。
総評:ゴブスレはすべてが高水準で、創作者としても参考になる名作
とにかく完成度が高い。
読者としても作者としても感じたのはそこ。
小説書きにもぜひ『参考にすると良い作品』として伝えたい作品です。
特にキャラクターの魅力の出し方について学びたい時は要チェック!
今後どういうふうに物語が進んでいくのか、いまだに目を離せない良作でした。
余談:アニメもあるよ
おすすめ視聴サイト
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